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詰将棋作家の見た世界
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首猛夫
性別:
男性
職業:
怪しい金融業
趣味:
詰将棋創作 音楽演奏
自己紹介:
昭和31年9月、東京生まれ。
詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
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★2008/04/18 (Fri)
偏った意見、見解、そういったものはよくない。
わが社では、なるべく一部の意見に偏らず、公明正大=公正さを前面に打ち出していきます。

と言ったか言わないかは知らないが、日本の新聞社は選挙などで特定の候補を支援したり、政治論争などで特定の意見を支持したりしない。
公正な意見を尊ぶと言うのだ。

改めて新聞を読み返してみるといい。
とにかく、力強い論調は全くない。
どっちつかずの弱弱しい文体しか見えてこない。

ところが、暴力や汚職などの色合いがはっきりしていることについては、これでもかと言うくらいに食いついてくる。
それは、人によって意見が分かれないからだろう。

八方美人のように、誰にでもいい顔をしたいのかといいたくなるくらいだ。
たいていのことはお茶を濁す程度にしかものを言わない。
そして、議論にならない、「生活の知恵」「歳時記」「小話」・・・こういうものが大好きなのも特徴だ。

ではどうしてこのように、公正さが好きなのだろうか?
海外でのメディアのあり方に比べると日本の新聞TVは一見公正さを大切にしているように見える。
もちろんその裏ではどす黒い「資本の論理」が横行しているのだが、それはそれとして、公正さを前面に押し出すにはそれなりの理由があるはず。

まず、それらが日本人の多くに支持されていると言う点は見逃せない。

こういう話になると、その話しをしている人(=ここではわたくしになる)は、自分以外は間違いだと言わんばかりである。

しかし、おかしなことであってもそれが、今もって大手を振って歩いているということは、多くの人々に支持されている証左である。

その点を無視しても、現実を見ない論議になるだけ。

公正さは、なぜ日本人に好かれるかというと、昨晩の話と同じように、自我を輸入した頃から、自我の歪みが起きて、その歪みは、公正さを好むと言う論理展開になる。
江戸時代の日本人は、権力志向の人々をどこか、心の底で軽蔑し、人々の生活信条や人情を大切にしてきたのが伝わっている。
川柳や、短歌、人情劇など、文化として伝わっている。

その日本人が、西欧列強の目を瞠る、すごさに触れ、劣等感を持ったのは当然であろう。
しかも、日本の技術はそれらを取り込み改良して自分たちのものにまでしまう旺盛さにあふれていた。
そこで、自我のあり方まで輸入してしまった。
自分と言うものは意見を持たねばならない、と今までのあり方とは全く違う自我のあり方を追求してしまった。
元来日本人は、角を立てず、相手を立て、控えめで、でしゃばらず、全体の利益を尊ぶすばらしい自我のあり方を持っていた。
それをつまらない劣等感から、捨ててしまった。

と同時に、深い歴史を持たない付け焼刃的な自我のあり方は、形は強がって見せても内心はびくびくしていた。
だから「公正」という鎧に守られて、はっきりとした結論を出さずに、どっちつかずのあいまいさを残し、結局は何も主張できない、哀れな日本人像を生み出したのだった。

しかし、元来それははっきりとせずに、あいまいさを残し、何も主張しないで、何とかうまく全体を動かし、そこにかかわる者たちの心に禍根を残さず、見事に調和してきた、世界に例を見ない鮮やかさで「談合」してきたすばらしき日本の伝統文化だった。

それを、劣等感から外枠だけ変えようとしたら、すべての長所が短所に生まれ変わってしまった。

公正さというまぼろし、それは百年以上前に、わたくしたちの同胞が見た強い西欧と言うまぼろしと同じだった。
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