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詰将棋作家の見た世界
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首猛夫
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職業:
怪しい金融業
趣味:
詰将棋創作 音楽演奏
自己紹介:
昭和31年9月、東京生まれ。
詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
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★2008/05/03 (Sat)

以前にもこのコラムで書いたが、日本の進歩的文化人は「憲法九条」が大好きなようだ。
戦争放棄を謳った、この憲法は確かに世界に稀を見る条文である。


1:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 
2:前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


そして、何かにつけ「戦争」をやりたがる自民党などの一部の議員が憲法改正と訴え、そしてそれに対抗するように、「進歩的文化人」の声援を受けて、憲法九条を守りたがる野党。

みんなも聞いたことがあるだろう、平和憲法を守れ!などというスローガンを。

わたくしにはこういうやりとりが陳腐に見えて仕方がない。

まず、世界中の国々から見て、日本の自衛隊は軍隊ではないなどという詭弁が通用すると思っているのだろうか?

あれだけの装備を持った戦略的兵器の数々。
実際のところ、今でも即戦力として十分に通用するだろう。

そして何より、米軍の駐屯である。
米軍を日米安全保障条約のもとに、「用心棒」として雇い入れ、申し分のない接待をしておきながら、片や「平和の国日本!」を高らかに謳いあげ、その憲法を守れとおっしゃられる。

このひどい分裂状態をなんといい表わせばよいのだろうか、言葉もない。

憲法がもともとアメリカによってもたらされたからダメだとか、古くて実情に合わないとか、そういう議論以前の問題で、現実に日本は世界中の紛争や戦争に直接的間接的にどうかかわってきたのかを見れば一目瞭然である。

世界の中でも異例の戦争大好きブッシュの後押しをして、資金援助をたんまりして、いってみれば暴力団の資金源として、世界中のもうけを一手に集めていた。

最近、少し商売が下手で、陰りが見えてきたものの相変わらずのうまさで、お金を儲けては、米国の旦那に貢いでいる。

そこで、憲法九条である。
いったいそんなものが何の役に立つというのだ?

あんたら、早う目え覚ませよ。

条文ももちろん大切だが、その条文のかげでどんな戦争支援をしてきたのか、朝鮮戦争のときに、「朝鮮特需」とか言って、敗戦国日本の資本的復興がどれだけ早まったことか。
言ってみれば、隣国の人々が殺しあう状況の中で、大もうけをしたのは一体誰だったのか?
そのとき憲法九条はなにを示してくれたのか?

いいや何も示しやしないよ。

歴史はいつだって、表の記録と裏の記録が混在する。

本当に守らなければならないのは、憲法などではなく、殺しあわないですむ自我の在り方ではなかろうか。

嗚呼平和の国、日本。


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