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詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
今夜の独り言は、コマーシャル。
まず、最初に断っておかなければおけないことがある。
今回の話題となる、ある不動産会社のコマーシャル。
わたくしは、この不動産会社に対して、何一つ批判的な意見は持っていない。
むしろ、コマーシャルとは何かを知りぬいた人たちによってCF(コマーシャルフィルム)を作った点は十分評価できると感じている。
この頃、テレビを見ていると、
まず有名司会者が、マイホームを購入した人あるいはその家族と話をする。
その内容も、あくまで一般論のようなもので、今回CFを作った不動産会社のことを話題にはしていない。
「ハッピーライフ、ハッピーホーム、タマホーム」
という歌が流れてきて、最後に
「タマホーム、いいねえ」
と言って終わり。
これを最初に見たときのわたくしの驚愕!
とにかくあんなに驚いたのは久しぶりだった。
みなさん、あなたがもしスポンサーで、コマーシャルを作るとして
1:自社製品の良さをアピールしない。
2:具体的な「差」を一切示さない。
この二つを容認できるだろうか?
わたくしにはとても出来ない。
何のためにコマーシャルを作るのかと言えば、
1:自社製品のよさをアピールする。
2:具体的な「差」を示す。
の2点を強調するためであり、これを全く逆の発想で行うのは×。
ところが、実際にこのCFに近いものが、毎日茶の間に流れている。
そして、この種のCFが成立する背景は、一緒だった。
実はこの種のCFは、
「商品そのものにはもう差がない」
場合に作られる傾向がある。
つまり、
1:自社製品のよさをアピールする。
2:具体的な「差」を示す。
という2点が元々ないのである。
この頃は商品開発が進んでいて、たいていのことは互いのライバル者同士で、考え付いているとしたものである。
だから、消費者がその商品を手に取ったときに、明らかに差があれば別だが、そうでなければ、イメージしかない。
商品力に差がなければ、イメージで差をつけて売る。
それがこのCFの戦略である。
しかも、それが自社のアピールをしないと言うのだから二重のオドロキである。
これは、消費者側がもうすでにいろいろ勉強していて、よほどのことがない限り、商品に差がないことを「知っている」からである。
そこへ、「わが社が一番」という嘘くさいCFより、「商品」を一般的な側面、今回で言えば「マイホームを持つことの喜び」を訴えればよいと言うことだろう。
しかしこれはやはり逆転の発想である。
おそらく、このCF効果を誰よりも驚いているのは、作った会社自身だろう。