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詰将棋作家の見た世界
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首猛夫
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男性
職業:
怪しい金融業
趣味:
詰将棋創作 音楽演奏
自己紹介:
昭和31年9月、東京生まれ。
詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
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★2007/07/18 (Wed)

<オーロラ>


上の図が、昨晩、お話した「オーロラ」。
何もない空間に四香連合突如、大空に舞う。
今から34年も前に発表された、神秘的な香りのする名作。


そして次の図がその24手目の局面。


<オーロラ24手目>


88角に対して、77香と付けて打った局面。
なんでくっつけて打たなきゃならんかというと、
これがすごんいだよね。

<オーロラ24手目>で例えば77香と打たないで44香合とすると
以下24角、23玉、15角、13玉、79角となって下の<オーロラ変化図>
となる。



<オーロラ変化図>

46合、24角、23玉、46角右、33玉、24角、23玉、13角成、33玉、22馬まで
(46の合駒に関係なく、ふたつの角が繋がって詰んでしまう)

この変化でもわかるように、79角を直接取らなければ、79角にどんな合駒をしても
ふたつの角が繋がって詰むようになっている。
そこで唯一の逃れ筋が角にくっつけて打つ77香。
こうすれば変化図で、79角に対して、同香成と取れる仕組み。

さて、これを見た天才添川公司さん(高校生だったんだよね、すごいよね)
次の図を考えた。


<添川作品>

この作品、右上でパラッとしているでしょ、そこへまさかの
17角の遠打!
なぜこんな遠くから打つのか?

それは次の図を見て。



<添川作品紛れ図>

この上の図は初手26角と打ってみた図だけれど、
これに対しては、先の「オーロラ」で見た四香連合で逃れる。

紛れ図のようにくっつけて打たないと、
例えば、44香合などとすると、

83桂不成、81玉、91桂成、同玉、37角、46歩、82角、81玉、46角成・・・

ね、「オーロラ」と同じように、ふたつの角が繋がってしまうでしょ。

だから、26角なら、四香連合で詰まないけれど・・・・・

そう、17から打てば香は四枚ないから、玉方は仕方なく62飛合で延命を図る仕組み。

どうです、すごいよね。
ある構想の表と裏。

ちなみに、
「オーロラ」は近代将棋昭和48年5月号に掲載され、第41期塚田賞を、
「添川作品」は近代将棋昭和55年3月号に掲載され、昭和55年度看寿賞を
それぞれ受賞している。

しかし、添川氏はヒントになった図があるといっていたが、その図とは・・・・








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