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詰将棋作家の見た世界
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職業:
怪しい金融業
趣味:
詰将棋創作 音楽演奏
自己紹介:
昭和31年9月、東京生まれ。
詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
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★2007/10/09 (Tue)









<打診問題(その二)>

<図面の使い方は末尾に載せてあります>


打診について、おさらいをすると

☆ A=王手に対して、玉方の手段Xがあって、それに対して詰方は「成」で詰ます。

☆ B=王手に対して、玉方の手段Yがあって、それに対して詰方は「不成」で詰ます。


そこで詰方の持つ「成」「不成」を選択できるという切り札を、玉型が妨げるように、先に「打診」する。


☆ 打診Dに対して、「成」なら玉方はYを選ぶ(Yには「不成」が有効だった)

☆ 打診Dに対して、「不成」なら玉方はXを選ぶ(Xには「成」が有効だった)

言ってみれば後出しジャンケンのようなものか・・・











<第1図>


まず、第1図は問題図から、43角成とした局面。
作意は43角不成だが、「成」とどうなるのか?

これには、25歩中合がうまい。
同馬と取るよりなく、17玉ともぐっては、完全な打歩詰。
打開のしようがない。











<第2図>


そこで、第2図は初手43角不成としたところだ。
A=まず、26玉と逃げるのは、25と以下、

1:16玉は、15と、同玉、25角「成」で詰む。
2:17玉も、18歩、26玉、25角「成」で詰む。


もし、これに対して先ほどと同じように、
B=25歩と中合するとどうなるのか?

今度は不成の効果で、25同角不成と再度「不成」でいける。
これに対して、17玉は、18歩(打歩詰にならない)、26玉、36と迄。
また、26玉も、36と、17玉、29桂で詰む。


整理すると、

Aの時には角を「成」で対抗
Bの時には角を「不成」で対抗

こういうときには?
そう打診で、角の「成」「不成」を先に聞けばよいのだ!











<再掲第2図>


そこで、再掲第2図から、まず34歩と打診してみよう。
ここで、角を「不成」なら26玉で(この逃げ方には、角を「成」でいく必要があった)
また、角を「成」なら、25歩中合で(この中合には、角を「不成」でいく必要があった)

ところが今度は事情が違っていた。

なぜなら、詰方が二枚歩を持つと、打歩詰が打開されてしまうからだ

上の再掲第2図の手順を追ってみよう。

43角不成、34歩(打診)、同角成(同角不成は、詰まない)、25歩合で
第3図。











<第3図>


この第3図で、同馬と取ると先のように完全打歩詰(打開できないという意味)
ところがここで、持駒に二枚の歩があるので・・・

17歩、26玉(同玉は、18歩で簡単)、25と、17玉、18歩、26玉、35と・・・
何と詰んでしまった。











<第4図>


打診を歩でするから、歩が二枚になって、打歩詰を打開されてしまう。
そこで、角を打てば!!いいじゃないかというのが、第4図だ。

第4図から、打歩詰には「不成」と考えて、34角不成といけば、
26玉、25と、16玉、15と、同玉、16歩、26玉、15角、35玉・・・・
ヌルヌルとうなぎのように逃げてつかまらない。











<再掲第4図>


再掲第4図、角打診をしたところから、今度は34同角成といこう。
これに25歩合としたところで、第5図。











<第5図>


第5図から、同馬と取り、26で清算して、歩の連打から、銀を打つまで。

どうだろうか、奇想天外な角打診。
これを提唱していたのは、黒田氏だった。
話だけで、図化できなかった、あるいはいつでもできると考えていて、図化しなかった仮想の作品群。

真夜中にそっとわたくしの窓辺にやってきては、まだ見ぬその本当の姿の影を見せては帰っていく・・・・

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


※この図面は、下の矢印などがある場所で、使い方は次の通り
 
 右から順番に

回転(盤面を逆さにする)
縦線が右についていて右方向を指している矢印(最終手まで一気に行く)、
単なる右方向を指している矢印(次の手に行く)
四角(手の解説があるときにここに!マークが入り、それを押すと盤面全体に解説が覆うように出てくる)
単なる左方向を指している矢印(前の手に戻る)
縦線が左についていて左方向を指している矢印(初手まで一気に戻る)、
「GO」この左横に数字を入れて、この「GO」を押すと、その手数の局面に飛ぶ

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