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詰将棋作家の見た世界
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首猛夫
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男性
職業:
怪しい金融業
趣味:
詰将棋創作 音楽演奏
自己紹介:
昭和31年9月、東京生まれ。
詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
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★2008/04/11 (Fri)
わたくしの主治医が、十二指腸潰瘍について面白い話をしてくれた。

数年前まで、医師が処方できる薬の量は2週間分と定められていた。
十二指腸潰瘍の患者さんにその薬を処方すると、患者さんは2週間ごとに薬を取りに来なければならない。

医師のい言う通りに薬を飲んでいれば、2週間でなくなるからである。

ところが、患者さんのうちの半数は3週間ごとだったり、4週間取りに来なかったりと結構いい加減な人もいたらしい。

ここからが面白いのだが、わたくしの主治医は、きちんと統計を取る人で、定められた日ごとにきちんと取りに来る人たちよりも、いい加減な人たちの方が、十二指腸潰瘍の治りが早いというのである。

治療に前向きできちんと医師の言う通りにしている人たちよりも、いい加減な方が治りが早いとは!

どうやらこれは神経的なことと深く関係していることのようだ。
つまり、大らかに、適当な態度で構えている方が、十二指腸潰瘍にはいいらしい。

あまり杓子定規に物事をとらえ行動するのは、この病気にはあまり良くないのだろう。


さて、わたくしが困るのは、この

「適当な態度」

の適当さである。

わたくしのようなどちらかというと自閉的傾向にあるものは、言葉や態度を額面通りに受け取る傾向がある。
裏が読めないのではない。
裏があることすらなかなか気がつかない。

だから皮肉を言われても気がつかなかったり、このような適当さがよくわからなくなったりする。

きちんとしている態度を100%ととして、いったい何%減らせれば「適当な」ものなのだろうか?

おそらく、こういう「適当さ」をほとんどの人は何となく了解してわかっている。
だから大した説明もなく了解できるし、その了解できるという事実を元に社会が成り立つ。

しかし、アスペルガー症候群などの自閉的傾向の持ち主は、これがわからない。

当たり前すぎて説明を求められてもどう説明したらよいのかわからない時がある。
それと同じ戸惑いを周囲に与えてしまう。
もちろん、当の本人であるこちらはもっと戸惑っているのだが。

時と場合によっては、こちらが真剣に尋ねているにもかかわらず、当たり前すぎたことを聞かれているので、相手が怒ってしまったり、不快な感情が流れたりする。

ではこの「適当さ」を図る能力とは一体何だろうか?
そしてわたくしはそれがわからないことによってどんな世界が出来上がりそれは、当たり前の世界とどこか違うのだろうか?

明日もまた考えてみたい。
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