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詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
買い物をしていて、うるさいのが、店員のいろいろな説明や、販売トークだと、知人が言っていた。
「あ、それお似合いですよ~」
「それ限定品なんですよぉ~」
洋服や靴を選ぶのに、いろいろうるさく付きまとわれると、買う気が失せるそうだ。
そこで、あるデパートが
「SEEカード」
なるものを作って、「しーいっ」と静かにしてくださいと言う意味と、英語の「見る」という意味を掛けて作ったものだろう。
このカードを店に入るお客が入口でつける。
首からぶら下げたり、かばんや着ている物につけたり(紐が付いていて鰐口クリップも付いている)して、意思を表示する。
その意思とは、
「買うものを品定めしている間は、店員さんわたくしを放っておいてね」
というものである。
こうすることによって、お客は安心して自分のペースで買い物が出来る。
店員も、過剰な接待や、押し売り気味に商品を販売することがなくなった。
結構、この店員の声掛け嫌いな人多いのではなかろうか。
保険販売をしているわたくしも、基本的には「SEE」の態度で臨んでいる。
おそらくわたくしが会った保険屋さんで「SEE」と言う態度をとる人は皆無で、わたくし自身が始めてだ。
なぜわたくしが「SEE」かと言えば、保険の加入は基本的に、加入者自身が決めることだからである。
わたくしの役目は、どんな形があるのか?どんな危険性に対処できるのかと言った商品そのものの説明などを求められた時に、それをその人の理解力に合わせて、説明することだろう。
加入をいたずらに勧めたり、しつこく何度も勧誘したりは、基本的に出来ない。
しかし、お客様として店員に入る人、保険の加入を考える人、それらの人々はなぜはっきり「NO!」と言わないのだろうか?
「SEE」カードと同じように、「妊産婦」であることを示すカード、会社の打ち上げなどの時に使う「お酒飲めませんカード」等々、驚いたことにこういうカードが増えていると言う。
「妊産婦」カードは、電車などで一目でそれとわかる妊婦ならまだしも、わからない人もいる。
だから、席を譲ってもらえない辛さを味わった妊婦がたくさんいるらしい。
たしかに、「わたくしは妊婦なので、あんたたち席譲ってよとは」なかなか言えないだろ。
また、会社の打ち上げなどで、いくら酒が弱い飲めないと言っても上司からの勧めをそうそう断れるものではないだろう。
ましてや、酒の席である。
普通の感覚はもはや破壊されている?ので、いくら酒が飲めないと言っても通用しない場合が多い。
そこで、「お酒飲めませんよカード」これをぶら下げてあらかじめ、上司の無謀なお酒の勧めを未然に防ぐ効果があると言う。
こういうのは、お酒の先の雰囲気を壊さぬような配慮も考えてのことだろう。
いずれにせよ、はっきり「NO!」と言わない文化を背負った日本的な発明・発案だ。
今日はここまで、明日は「口下手」や「うまく伝えられない」ことがまるで美徳のように語られる日本的文化のあざとさを解き明かそう。