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詰将棋作家の見た世界
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首猛夫
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職業:
怪しい金融業
趣味:
詰将棋創作 音楽演奏
自己紹介:
昭和31年9月、東京生まれ。
詰将棋作家集団「般若一族」の生き残り。
詰将棋創作以外に、作曲(約100曲くらい)音楽演奏(ベース)。
人間についても、自閉的観点からいろいろ考えている。
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★2008/04/24 (Thu)

プリセット型反応

むずかしく言うと、本来は一つ一つの意味の異なる動作が、ある目的のために常にセットになって、日常の反応のとしては、個別に話して感じたり認識したり出来なくなっていること。

例えば、右手と左手、一つずつ指を親指⇒人差し指⇒中指・・・折って開いていくのは簡単。
しかし、最初に右手だけ親指を折っておき、左手とずれて折る。

通常
右手 親指⇒人差し指⇒中指⇒薬指⇒小指⇒親指

左手 親指⇒人差し指⇒中指⇒薬指⇒小指⇒親指

実験
右手 人差し指⇒中指⇒薬指⇒小指⇒親指

左手 親指⇒人差し指⇒中指⇒薬指⇒小指

実験で試すと、たいていの人はどこかで、ずれないで一緒に親指を開いてしまう。

これは運動神経の問題だが、思考回路での反応もこれと似たようなことが起きている。

わたくしは、いつも言っているが保険代理店の仕事をしている。

保険事故で自分の期待値より低い結果が出たときの反応は面白いほど皆似ている。


「何のための保険か・・・・」


しかし、保険は万能選手ではない。
保険で保障できる範囲も、金額もあらかじめ定められている。
第一、その定める時だって、その本人がかかわって決めたのに。
まあ、そういう人に限って、内容については「任せた」などというものだが。


  不測の事態に備える
     ↓
  保険に入る
     ↓
  事故が起きる
     ↓
  保障される

保険の加入者の「プリセット型」把握は大体こんな内容だろう。

しかし現実には、
     
  不測の事態に備える
     ↓
  保険に入る(あくまで限定的な保障)
     ↓
  事故が起きる(保険が適用されるとは限らない)
     ↓
  保障される(保障されないケースだってある)

この( )の内側は自分にとって都合悪いからあまり考えないのだろうか?


「子供が塾へ行きたいって言うものだから」

なぜ子供さん塾に行かせるんですか?
というTVリポーターに対する親の答え。
こう答える親御さんの多いこと多いこと。

では、たずねるが

「毎晩、ゲームセンターへ行きたい」と言ったら行かせるのだろうか?
そうではあるまい。

こどもが、あれをしたい、これをしたい、ああまたこんなこともしたい、という願望の多くの中から、塾を選んだのは親に過ぎない。

そして、実はそこへ追い込んだのは親である。
しかし、自分が塾へ追い立てたとなると、バツが悪いので、こういうあざとい言い方をする。
こどもは、親がどうすれば喜ぶかを知っている。
それを知ってか知らぬか、冒頭のような言葉を吐く親はまさに

「プリセット型反応」

の典型だろう。

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